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このページは操体法の基礎編です。操体法入門編を学ぶのは、こちらのページ→ ゆる操体整体 入門篇 をご覧ください

ゆる操体整体法 (無痛全身整体法) 基礎篇

人が身体が歪む、不調になる、病気になるプロセス

息・食・動・想のどれかの歪みから、身体の歪みになります。
歪みができて、それを放置しておくと、どうもおかしいの感覚異常から機能異常の不調となり、やがて、病気につながります。

歪みの発生
↓
感覚異常
↓
機能異常
↓
器質破壊

です。

機能異常や器質破壊になると、医師の範囲です。
検査データなどに数字で現われたり、画像診断で見えたりします。

そこまで行かないうちに、つまり感覚異常の間に元に治すのが賢明です。コストもかかりません。

歪みがある状態や感覚異常の状態を、未病(みびょう) と言います。
最近は新聞などでも「未病」という言葉が当たり前に使われるようになりましたが、これは東洋医学の考え方で、中国人は3,000年前から知っていたのです。


ゆる操体整体法の基本操法

前ページで全体の流れを説明しました。
あらかじめ、本人(患者さん、お客さんのこと)をよく観察しておきます。治療後、変化がなければ、治療・施術の意味がなかったことになります。

そして次に、操法(実際のゆる操体整体テクニック)です。

  • 身体は楽な方向に動けば治る
  • 左右の動きを調べてみて、左に動けば痛いとか動きにくいけれど右に動いたら楽なら、右に動くと整体できる 痛い方・動きにくい方向は決してやらない この場合だと、左の動きはしない  一般に人は左右とも同じ動きをしようとしますね 両方はしないのです
  • 動いた後、途中でその動きを止めてやる人と力を拮抗させて、数秒後、急速に脱力する

このあと、治療前の状態とどう変化したかを見ます。
これで終了です。

このページでは基本操法の数パターンを説明します。
本人の症状などがどんなであっても、これだけはやるべきという基本パターンです。


ゆる操体整体には、

  • 仰臥位(ぎょうがい=あお向け 背臥位とも言う)で行なう整体
  • 腹臥位(ふくがい=腹ばい)で行なう整体
  • 座位(座って)で行なう整体
  • 椅座位(きざい=椅子にかけて)行なう整体
    の4種があります

全部で60種類もの整体パターンがあり、どんな身体の状態でもカバーしますが、根本原理は同じです

痛いところ、動きにくいところから逃げるようにゆっくりと動く
これです

実はだれでも習得できるのがこの整体つまりゆる操体整体なのです。
今までボディ関係の仕事に携わったことのない人でもその場で効果が出ます。

(1)ひざ倒し

【適応症状の例】腰・背痛・だるさ、消化器症状

膝倒しの動診右側へ
膝倒しの動診左側へ
膝倒し

【動 診】
仰臥位(ぎょうがい:あお向け)で、ひざを曲げてそろえた状態から、右側と左側にひざを倒します。
どちらが楽か、どちらが不快か、動きにくいかを本人にたずねます
もし、右に倒すと不快感がある場合は、治療としては右側には倒しません。
左にのみ動かして調整をはかるのです。

【操 法】
動きはゆっくりと、楽な左側だけに、操者は本人の膝に手をそえてゆっくりと動かします。そして、ある点まで来たら、本人の動きに対して拮抗する力でそれを止めて、しばらくお互いがんばい合います。

数をいち、にー、さん、しー  ハイ!
で瞬間脱力します。

本人はそのまま左に自然に床にストンと落とします。

同じことを3回もやれば、これでこの動きは終わりです。
右側にはしません



【評価・効果】
一度だけ不快な方向であった右への動きを見てみます。

あら、不思議、右へ動くのが楽になっているのです。

これで右と左のバランスが整った、つまり、この動きをする筋肉群、骨格群のバランスが調整されたということになります。
(何筋がどうなったということは知らなくてよいのです)



(2)かえる (腹臥位股関節屈曲)

【適応症状の例】腰・背部痛・だるさが気になる
腰背筋・大腿筋の異常緊張消去の整体

かえるでの治療ここまで上げてあとは瞬間脱力
かえるでの治療2
かえるでの治療開始

伏臥位で、操者は足を持った状態で、被験者はひざを曲げていきます。
右ひざを上げるのが楽か、左が楽かを調べます。

(1)と同じプロセスをします。



(3)上体ねじり

【適応症状の例】腰・背部痛・だるさ
体幹の左右回旋運動分析と整体をする

ある程度右回旋が進んだところでお互い頑張る
左に回ったところから右に回旋、操者は抵抗をする
左回旋が楽だった場合の整体

座位で、状態をねじります。椅子に腰掛ける代わりに、床や畳に正座してもできます。
右回旋と左回旋とどちらが楽かです。楽な方にのみ動かして脱力をします。これを3回。



(4)膝窩(しっか)の圧痛(あっつう)除去

【適応症状の例】下肢のだるさ・重苦しさ、腰痛・だるさ

膝窩の異常緊張・圧痛(あっつう)を調べる触診と整体方法

膝窩に圧痛のある足の上に操者は軽く手を置いて操体整体を始める
膝を90度曲げる
画像の説明
お互いしばらくがんばってのち、瞬間に脱力してトンと床に着く
足指がそるくらいに挙げ切る
足先を徐々に挙げていく

仰臥位(ふくがい=腹ばい)で、ひざを曲げてそろえた状態になります。膝窩を触り、圧した時に痛みがあるかどうかをみます。自発通ではありません。
痛みのある方の足背(そくはい=足の甲)部を、踵(かかと)は床につけたまま屈曲(くっきょく)します。
特に腰に強い痛みがある人におすすめです。



(5)腹臥位(ふくがい)足底(そくてい)回転 骨盤矯正に最適

【適応症状の例】急性腰痛(ギックリ腰)・生理痛、坐骨神経が痛む、ヘルニアのおそれ、腰曲がり、腰のだるさ(風邪・疲労)、便秘、下痢、腰の冷えなど

身体の歪みをチェック

まずは、腹臥位で、膝を直角に曲げて、どちらの足底部が高いか、揃っているかを診ておきます。揃っているとバランスが良いということです。

足底を左回転するのが楽なら、左に回転してもらう

足底を少し右回転、左回転して、どちらが回し易いかを調べます。
この時、足底はあまり大きくは動かないので操者は注意しましょう。



(6)腿あげ(ももあげ)

【適応症状の例】腰痛・だるさ、骨盤の左右差異常、大腿部の緊張
両膝を左右交互に挙上し、快不快の運動感覚差を調べる

左をストンと落とす
左がらくなら左の腿を挙げる、操者は軽く抵抗
左右交互に挙上し快不快をチェック

座位で、腿を上に上げる動きです。

まず、左の腿と右の腿とどちらが上げやすいかを調べます。
上げやすい方だけをやります。術者は抵抗を与え、ある程度まで上がったらストンと脱力をしてもらいます。



(7)仰臥位・首回転

左回りが楽か
右回りが楽か
頚部のコリがよく出現する部位
頚部のコリの触診

頚部(けいぶ)のこりを見つけます。図のような部位にコリがある場合が多いです。
このコリを、頚(くび)を右回りか左回りに回転すると、コリの圧痛(あっつう)が消えます。右回りに回して圧痛が消えるか減るなら、右回りにまわします。
逆に左回りで減ずるなら左回りだけをします。

あるいは、左回りか右回りかどちらが楽かを見つけ、楽な方向だけをします。


(8)仰臥位・首後屈

【適応症状の例】頭痛・頭重・眼精疲労・鼻づまり・耳鳴、血圧が気になる
これには頚部の硬結・コリ・シコリをゆるめる操法があります。

頚部の硬結・コリを診て、その後ストンと落とす

仰臥位にして、頚部のコリを見つけます。これを頭部を伸展(そらすこと)(=後屈)で取ることによって解決します。





実は、無痛全身整体である全身ゆる操体の操法のパターンは約60種類あります。
そのうち、以上のパターンは、どんな症状にも共通な基本形ですので、まずは以上を修得するだけでも、面白いように身体が調整できることがわかります。



以上、写真は、『写真・図解 操体法の実際』橋本 敬三監修・茂貫 雅嵩編著、農山漁村文化協会の旧版から引用させていただきました。
旧版の『写真・図解 操体法の実際』はこちら

これらの本ではなかなか分からない方は↓↓
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自力整体 自分でできる操体整体調整法=自力操体

無痛全身整体であるゆる操体法は、自分でもできます。
とても気持ち良い整体なので、長続きできる健康法です。

(1)膝窩

膝窩の圧痛を取るために足先を挙上

(2)膝倒し

膝倒し

(3)下肢伸展

両脚を片方ずつ伸ばす

(4)かえる(腹臥位股関節屈曲)

かえる

(5)上体の回旋と屈曲伸展の比較

上体の回旋と屈曲伸展の比較


この自力整体操体をやり続けると、ちょっとした時(靴を履く時とか)に身体がバリバリと軽快な小さな音を立てて自然整体されるようになります。驚きますよ。

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自力整体は、↑の基礎講座で習得します。

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痛くない整体=操体法が大阪で学べます

身体を楽な方向に動かせば痛みが取れる
痛くない整体=操体法が大阪で学べます

しばしば整体は身体を傷めるやり方がありますが、宮城県の医師の創案した操体法(そうたいほう)は身体を気持ちの良い方向にゆっくりと動かすだけなので身体を傷めることがありません。それどころか、痛みが取れてしまうのです。